東風日産自動車の胡敬豪(フー・ホンジャオ)、黄展钜(ファン・ジャンジュエ)が日産自動車の評価ドライバー資格であるA1ランクを取得しました。
日産ではドライバランクがAS, A1, A2, B1, B2, C, Dの7つに分けられています。高性能車を超高速域まで評価できる最高ランクのASを除くと、A1は車両を評価する最高ランクに位置付けられます。A1ランクは日産自動車の社員の方でも取得までには選抜があり、1年の歳月をかけて日産の所有するテストコースでトレーニングし、最終試験に合格しないと取得できない非常に難易度の高いランクです。
検定課題の行われる日産の北海道PGは山の中に建っており、多くのコーナートラックがあり、コーナートラックとガードレールとの距離はわずか50cmほどしかない、きわめて厳しいコースです。そのようなコースを高速で走行するため、非常に正確な車両のコントロール技術が求められます。
また、海外の受験生は日産本体で行われているトレーニングに参加できるわけではなく、条件の異なる各地域のサーキット等で訓練し、受験のために来日した後の短い時間で検定を行うコースに慣れる必要があります。試験自体の難易度と、日産PG内の検定コースに短時間で適応しなければならないという課題の難しさからこれまで中国ではA1ランクの取得者がいませんでした。
今回、胡敬豪、黄展钜は厳しい選抜と外気温が-30℃となる極寒地での氷雪路面でのトレーニングや外気温40℃となるような猛暑地でのトレーニングをクリアし、日産のA1試験へと臨みました。
結果、この二人は見事合格し、中国で初めてA1ランクを取得した2人となりました。特に胡敬豪は、6人の研修生(日本人研修生を含む)の中で唯一、ドライ路高速走行試験のすべての採点項目で4点以上(5点満点)を獲得しました。
今回、この二人の才能と努力がこの偉業を達成したことは言うまでもありませんが、その陰には優秀なインストラクターの存在がありました。
岡部雅人です。岡部は日産自動車時代に在職時代はASランクを保持し、スカイラインGT-Rの車両評価を行ってきました。また日産在職時代はインストラクターとして100名以上のドライバの育成を行ってきた経験があります。
今回のプロジェクトにおいてはドライバー候補の選抜から、トレーニングまでを一貫して弊社岡部が担当しました。何度も中国まで足を運び、極寒地から猛暑地まで様々な環境下での運転操作について、実演を織り交ぜながら候補生の評価ドライバーに必要なスキルの向上に取り組みました。
岡部は弊社のチーフテスターを務めており、岡部の車両評価に対する考え方をこの記事に書いています。
車の出来栄えを評価する – ブルースカイテクノロジー株式会社 (blueskyinc.co.jp)
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